スノボには、通称「グラトリ」と呼ばれる初心者からでも始めやすいトリック(技)があります。
スキー場でカッコいいトリックができれば、楽しいのはもちろんですが、女の子から注目されたりと、よりスノボを楽しむことができるようになります(笑)
とはいえ、「そもそもグラトリってどんなテクニックがあるの?」「どのように始めたら良いの?」という方も多いのではないでしょうか?
そんな方にこの記事はおすすめ。この記事ではグラトリのトリックの種類や、初心者が始めるときのステップを解説します。
スノボのグラトリとは?
グラトリは、「グランド トリック(Ground Trick)」の略のことで、平らなゲレンデを滑りながら繰り出す、洒落たトリック全般のことを指します。
ジャンプ台やハーフパイプなどを使う必要がなく、どこでもトリックできることが特徴で、滑っている最中に手軽に遊ぶことができます。
簡単なグラトリであれば、男女問わず誰でも挑戦しやすく、スノーボードを覚えた初心者にもおすすめです。
ボードを回転させる「スピン系トリック」、ボードの片側を浮かせて滑る「プレス系トリック」、複数のトリックを組み合わせた「コンボ系トリック」など、その人の発想力次第で無限に遊べることが、グラトリの最大の魅力です。
グラトリの種類
グラトリは大きく分類すると、5つの種類に分けられます。
それぞれの代表的なトリックを紹介するので、まずはどんなグラトリがあるのかを知ると良いでしょう。
① オーリー、ノーリー
グラトリの超基本的なトリックが「オーリー」「ノーリー」です。どちらもスノーボードで滑りながらジャンプするアクションのことを指します。
「オーリー」と「ノーリー」では、ジャンプのやり方に違いがあるので覚えておきましょう。
ノーズ(進行方向に対して前側)を引き上げながら、後足で弾いてジャンプするアクションを「オーリー」と呼び、テール(進行方向に対して後側)を引き上げながら、前足で弾いてジャンプするアクションを「ノーリー」と呼びます。
② マニュアル
マニュアルは、ノーズもしくはテールのどちらかに重心を寄せて、ボードの片側を浮かせるトリックのことです。バイクでいう「ウイリー走行」をイメージするとわかりやすいでしょうか。
テールに重心を寄せてノーズを浮かせるのを「テールマニュアル」、反対にノーズに重心を寄せてテールを浮かせるのを「ノーズマニュアル」と呼びます。
マニュアルは地味なトリックですが、「オーリー」「ノーリー」の起点になるトリックでもあるため、セットで覚えるようにしましょう。
③ 乗り系(プレス系)トリック
マニュアルを応用して、ボードの片側を浮かせながら、ボードを横向きにスライドさせたりするトリックのことを指します。
一般的には「プレス系」と呼ばれますが、「乗り系」と言われることもあるので覚えておきましょう。
進行方向に対して、身体を前向きでスライドさせるのを「バックサイド(BS)」、進行方向に対して、身体を後ろ向きでスライドさせるのを「フロントサイド(FS)」と呼びます。
④ 弾き系(スピン系)トリック
文字通り、ボードを弾いてスピン(回転)させるトリックのことを指します。
進行方向に向かって身体を前向きに回転させるのを「フロントサイド(FS)」、身体を後向きに回転させるのを「バックサイド(BS)」と呼びます。
回転数は数字で表し、ボードを半回転させることを「180」、ボードを1回転させることを「360」、ボードを2回転させることを「720」と呼びます。
スピン系で初心者が一番に憧れるトリックは、「フロントサイドノーリー360」でしょう!筆者の感覚としては、これが完璧にできれば脱初心者です。
⑤ コンボ系トリック
コンボ系トリックは、複数のトリックを組み合わせたトリックのことを指します。
コンボ系トリックで一番ポピュラーなのが「オーウェン」というトリックでしょう!オーウェンは「プレス」を組み合わせたトリックで、基本となるプレスをしっかりマスターしていないとメイクすることはできません。
いきなり、コンボ系トリックをやるのは無理なので、しっかり基本トリックをマスターしてから挑戦してみましょう。
グラトリを始めるには?
グラトリに興味を持っているけれど、何から始めたら良いかわからない方も多いのではないでしょうか?
グラトリを始めるなら、以下の方法でやってみましょう。
- ハウツー動画を視聴して練習する
- グラトリができる友人に教えてもらう
- グラトリのスクールに参加してみる
- 簡単なグラトリから始めてみる
ハウツー動画を視聴して練習する
まずは、YouTubeでハウツー動画を視聴するのがおすすめです。
実は、この記事を書いている筆者も、YouTubeのハウツー動画からグラトリを始めています。ハウツー動画を観るだけでは難しいと思っていましたが、やる気さえあれば、簡単なグラトリなら全然マスターすることができますよ!
YouTubeでやってみたいトリック名で検索すると、たくさんの動画が出てくるので、色々観てみると良いでしょう。
筆者としては、以下のYouTubeチャンネルがとくにおすすめなので、ぜひチャンネル登録してみください。
おすすめYouTubeチャンネル
グラトリができる友人に教えてもらう
グラトリができる友人がいるのであれば、その友人に教えてもらいましょう。
友人に各グラトリのコツを教えてもらうのも良いですし、あなたがやっているグラトリを友人に見てもらってフィードバックしてもらうのがおすすめです。
友人とスノボに行くときは、あなたがグラトリをやってみたところを、ぜひ動画で撮ってもらってください!
動画で振り返ることで、自分とグラトリが上手な人との違いを見比べて、練習を重ねるのが大事です。
グラトリのスクールに参加してみる
一部のスキー場では、グラトリのスクールが開催されている場所があるため、お金に余裕があればスクールに参加してみるのも良いでしょう。
グラトリの基本トリックから教えてくれるので、一番早く上達したいならスクール参加が一番おすすめです。(独学で練習すると、どうしても変なクセが付いてしまって成長を妨げることがあるので、、やっぱりプロに教わるのがおすすめではあります!)
スクールは色々なスキー場で開催されているので、まずは近場のスキー場を調べてみると良いでしょう。
簡単なグラトリから始めてみよう!
グラトリは、「オーリー」「テールマニュアル」くらいであれば、初心者でもすぐに挑戦することができます。
まずは、初心者でもできる基本トリックから徐々に始めてみましょう。以下の記事では、グラトリ初心者の方が覚えるべきトリックを12種類紹介しているので、ぜひご覧ください!
>> グラトリ初心者でもすぐにできる!最初に覚えるべき基礎トリック12選
グラトリに適したギアの選び方
グラトリを上達させるためには、グラトリに適したギア(スノーボード板・ブーツ・ビンディングなど、スノボで使うアイテムの総称のこと)を選ぶことが大事です。
選ぶギアによって、グラトリのやりやすさが大きく変わるので、ぜひギアの選び方についても覚えておきましょう。
グラトリに適したスノーボード板の選び方
グラトリに適したスノーボード板は、大前提としてフレックスが柔らかいことが大事です。フレックスが硬すぎると、初心者ではまずグラトリができないため、柔らかいスノーボード板から選ぶようにしましょう。
ボードの形状は、「ダブルキャンバー」「ハイブリッドキャンバー」「可変キャンバー」というのが、グラトリ向けに設計されています。ブランドでいうと、「FNTC」「YONEX」「RICE28」などがおすすめです。
詳しくは「【23-24最新】おすすめグラトリ板19選!メンズ・レディース別にモデル解説」でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
グラトリに適したビンディングの選び方
グラトリに適したビンディングを選ぶには、「軽さ」と「柔らかさ」の2つが基準になります。
グラトリは、ボードを浮かせたりジャンプをするため、できるだけ軽いほうがトリックがやりやすくなります。
フレックスは、グラトリ初心者であるほど「柔らかめ」がおすすめです。フレックスが硬すぎると遊びがなくなり、ボードコントロールが難しくなるためです。
中上級者になると、足を動かしたときのレスポンスが上手く使えるようになるため、ミドルフレックスを選ぶのもアリです。ブランドでいうと、「FLUX」「UNION」などがおすすめです。
詳しくは「【23-24最新】グラトリにおすすめビンディング10選と選び方を解説」でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
グラトリに適したスノーボードブーツの選び方
ブーツに関しては、「自分の足にしっかりとフィットしていること」「柔らかめであること」を基準に選びましょう。
グラトリは足を動かすアクションが多いため、柔らかいものを選んだほうが足首を曲げやすく疲れにくいと思います。
また、フィット感が強いほど、グラトリをしたときの足裏感覚が良くなります。
グラトリは、足裏の感覚でボードの僅かな動きを微調整したりするため、その分フィット感が大事になってきます。
ブランドでいうと、「DEELUXE」「BURTON」「NORTHWAVE」などのブーツがおすすめです。
詳しくは「【23-24年版】グラトリにおすすめなスノーボードブーツ11選と選び方を解説」でも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
グラトリの注意点
さいごに、グラトリをするときの注意点についても解説します。グラトリを始める前には必ず覚えておきましょう。
周りを注意して行うこと
グラトリを始めると、転ぶことが多くなったり、急に減速するような動作が増えます。
そうすると、あなたのすぐ後ろを人が滑っている場合は、衝突事故が起きてしまう可能性があります。
グラトリを行う前には、必ず周りを見渡して、人が近くにいないことを確認してから行うようにしましょう。
怪我に気を付けること
グラトリを始めると、1日に何度も転ぶようになります。
転び方を間違えると、手首や肩を痛めたり、最悪の場合は骨折してしまうこともあります。怪我を防ぐためには、事前ストレッチを行うことが大事です。
いきなり難しいトリックには挑戦せず、自分のレベルに合ったグラトリをするように心がけましょう。
スノーボード板が折れることがある
グラトリは、スノーボード板に負担を掛ける機会が多くなるため、どうしても板の劣化が早くなります。
無理にボードを曲げてしまったり、1枚のボードで50回くらい使うと折れてしまうこともあります。
これだけは仕方ないことなので、事前に覚えておくと良いでしょう。
まとめ
グラトリは、初心者から上級者まで幅広く遊べるトリックです。
ジャンプ台やハーフパイプなどを使う必要がなく、初心者の方でも挑戦しやすいので、ぜひグラトリをやってみてください!
グラトリを始めたら、スノーボードがより一層、楽しくなるでしょう!
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